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笑いながら 死ねばいいのに、あはは、愛だよ、と言われたときは腹を立てていいらしい。
私はただ少しだけ口角を上げて答えることしかできなかったけれど。愛を鵜呑みにしたかったので。
そうしてやり過ごしてきたことが、視界をぼかして気持ちの良いところだけ触れてきたことが、あまりにも多かった。
見つめること受け止めること向き合うこと。まだ少しだけピントを合わせきれていない気がして、まだ少しだけ手が震えている気がして、うまくシャッターを切れず途方に暮れている。
「本当に向き合いたい?」
外側の外側の外側の自分がうるさくて、目の前のひとから視点がブレる。
いや、視点を戻すと相手が絶えず私を見つめているのが分かるから、いつだって目線が合ってしまうから、全部見破られている気がするから、居心地が悪いのかもしれない。
裏切るのが怖くて、失望されるのが怖くて、逃げたいだけなのかもしれない。
まだ戸惑ってる。混乱してる。
ごめん。
(2016.2.25 追記)